嘘と真実
どんなに取り繕っても、すぐに剥がれ落ちてしまう。何度も何度も何度も、粉々に砕け落ちては、また新しくして。
本当はそんなこと思ってもないくせにって、ずっと頭の奥で考えながら、さも純粋なフリをして頷いてみせるのは滑稽だ。
面倒くさい。
何もかもがどうでもいい。
そう言いながら、失われることに恐怖している。
その様が何より卑しく、醜い。
誰か一人でも、真実を認めてくれたなら、救われるのだろうか。
紛い物ではない真実を。
きっと、それをこの上なく渇望しながら、それを手にしてもやはり、満たされないのだろう。
嘘と真実を他者が受け入れられないのと同様に、私もそれを行えないのだと思う。
だから嫌になる。
だからどうでもいいと思い始めて、本当にどうでもいい存在になるのだろう。